基本的な治療法である「薬物療法」を始める

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 食事や運動療法などの生活習慣の改善で血圧が正常値に戻る人は、残念なことに全体の2割り程度の人にすぎません。

残りの約8割の人は、高血圧の最も基本的な治療法である「薬物療法」を始めることになります。

降圧薬は長期間使用しても降圧効果が変わらず、予測できない重篤な副作用はありません。定期的に通院して検査を受けていれば安心して使うことができます。

降圧薬とは

降圧薬の降圧効果は大差がないので、特定の薬を使用してはいけない場合や、患者さんの特徴から使用したほうがよい場合を考えて選択されます。

1種類の薬で降圧目標まで下げられるのは3割くらいの患者さんで、多くの場合は、複数の薬の併用が必要になります。

降圧薬の副作用

降圧薬の副作用で最も多いのは、立ちくらみです。末梢の血管が拡張していると、立ち上がった時に足の方に血液が溜まりやすくなります。立ちくらみは降圧薬が効いている証拠でもあります。

防ぐためには、特に、朝型や入浴時、酔っているときはゆっくり立ち上がり、風呂のお湯は40度程度にしてください。十分に水分をとることも大切です。

ゆっくり立ち上がっても症状があり、そのときの家庭での収縮期血圧が100mmHg以下になっていれば主治医に相談してください。

食後2時間位は血圧が下がります。食後にめまいや強い眠気などがある場合は、家庭血圧を測ってください。

降圧薬の種類

利尿薬

腎臓からのナトリウム排泄を増やし、血圧を下げる効果が大きいサイアザイド系利尿薬が主に使われる。量が多いと尿酸や血糖を上げ、血中カリウムを下げるなどの副作用が増えるので少量使用が原則です。

カルシウム拮抗薬

血管を収縮させるカルシウムが血管内に入り込むのを阻害することで、血管を拡張させて血圧を下げる。まれに顔のほてりや動悸、頻尿などが現れることもありますが、安全性が高く、多くの患者さんに適しており日本で最も多く使われている薬です。

アンジオテンシン変換酵素(ACE)

アンジオテンシンⅠを、アンジオテンシンⅡという血圧を上げる物質に変換する酵素の働きを抑える。心臓や腎臓を保護する作用もあるため、心臓病や腎臓病のある人に向いています。喉がいがいがしたり籍が出ることがあります。また、胎児に悪影響を与える恐れがあるため妊娠中は使えません。

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)

血圧を上げるアンジオテンシンⅡの受容体をブロックし、血管を拡張させて血圧を下げる。ACE阻害薬で見られるような咳はなく、副作用は少ない。妊娠中には使えません。

β(ベータ)遮断薬

心臓の筋肉にあるβ受容体に作用して脈拍数を減らし、心臓から送り出される血液量を減らし血圧を下げる。気管支喘息の人には発作を誘発する可能性があるため使わない。α受容体にも作用するα-β遮断薬もある。

α1(アルファワン)遮断薬

血管につながる交感神経のα1受容体を遮断し、血管を広げて血圧を下げる。脂質異常を改善する効果もある。早朝高血圧に有効。尿道の括約筋を緩めるので尿漏れを起こすことがある。ほかの降圧薬と併用しても効果を得やすい。

上記のうち、第一選択薬として指定されているため多くの人が初めに飲み始めるのは、カルシウム拮抗薬やARBをはじめとする薬剤です。多くの場合、医師はまずどれか1つの薬剤を処方し、2週間から4週間ごとに血圧を測定します。

そして、血圧が目標値に達すればそれでよし、達しなければ量を増やすか、別の種類の薬を付け加えて2剤または3剤にしていくのが普通です。

もしも重大な副作用が出た時は、いったんその使用を中止し、別種の薬剤か、同じ種類でも別の物質の薬に替えます。

期待どおりかつ安全に血圧を下げるには、降圧薬はできるだけ処方どおりに、飲む時間も量も正確を期して飲まなければなりません。

そして身体のわずかな変化にも注意し、発疹や立ちくらみなどの異常や副作用などがあったらすぐに医師に報告し、薬を変えてもらう必要がああります。

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