西の前頭4「雲仙温泉」

キリシタン殉教の舞台「雲仙温泉」

約30の地獄から絶えず吹き上げる噴煙と硫黄の香り。あふれ出る強酸性の湯に、キリシタン殉教の舞台となった哀しい歴史が残る「雲仙地獄」。その湯けむりの向こう、雲仙岳をはじめとする1000m級の山々に囲まれて、標高700mの地に湧くのが雲仙温泉だ。 日本初の国立公園に指定された温泉保養地は、約350年の歴史を誇る古湯。温泉神社を中心に、味のある宿や共同浴場が温泉街を形成する。乳白色のお湯と硫黄の香りは温泉情緒たっぷりです。

泉質

含鉄泉

適応症

【一般的適応症】筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関 節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進

禁忌症

【一般的禁忌症】病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い、腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

吉田松陰も湯治に来た「雲仙小地獄温泉館」

雲仙小地獄温泉館

雲仙イチ白い、そして熱い湯と評判の共同浴場「雲仙小地獄(こじごく)温泉館」。雲仙温泉の開湯は701(大宝元)年。実に1300年以上の歴史を誇りますが、温泉地として開発されたのは今から約350年前、4代将軍・徳川家綱の時代と言われています。湯治場が1919(大正8)年に共同浴場「雲仙小地獄温泉館」となって現在に至る。

自然に囲まれた環境にある大きな露天風呂には真っ白なお湯が注がれています。こちらの露天風呂の周りに植えられているのは全て雲仙特有の植物。あせもやニキビなどの皮膚病に良く効くそうで、温泉は昔から薬湯として使われていた歴史もあります。

地獄から湧き出す名湯 国民宿舎「青雲荘」

国民宿舎「青雲荘」

湯量豊富な湧き出る乳白色のお湯は『美肌の湯』と呼ばれております。青雲荘の湯は数少ない正真正銘の条件をクリアした自慢の泉質。

白濁源泉掛け流し 美肌露天風呂

湧き出る乳白色のお湯は『美肌の湯』と呼ばれています。露天風呂では大自然に囲まれながら四季折々の風景を愛で、体と心を癒すことができます。

日本最古の国立公園の絶景「雲仙温泉 東園」

雲仙温泉 東園

雲仙温泉のある雲仙岳は1937(昭和9)年、天草諸島と共に「雲仙天草国立公園」として、日本で最初に国立公園として指定されています。雲仙に残る手つかずの大自然を湯と共に満喫できるのが、湖畔の宿「雲仙温泉 東園」です。

雲仙温泉 東園

湯の泉質は単純酸性温泉(含硫化水素)。雲仙温泉の多くのお宿は「雲仙地獄」を泉源としていますが、こちらは敷地内に自然湧出する湯を利用。その色も雲仙特有の白濁ではないんです。鉄分を含んだやや褐色の湯。そして湯ざわりはとてもなめらか、というよりヌルヌルです。その秘密はメタケイ酸の多さ。一般的にメタケイ酸の含有量が1kgの湯に対して100mg以上あれば美肌の湯、つまり保湿効果のある湯とされるようです

80年以上の歴史を誇る「雲仙観光ホテル」

最後に雲仙を、いや日本を代表すると言っても過言ではない、クラシックホテルの湯をご紹介。昭和初期には外国人の避暑地として親しまれてきた雲仙。スイスシャレー様式を取り入れた地上3階建ての山小屋風のスタイルは、今もそのまま。2003(平成15)年には「貴重な国民的財産である」ということから、国(文化庁)の登録有形文化財に登録されています。

硫黄泉浴室

アーチ形の窓沿いにある大理石の浴槽を満たすのは、雲仙地獄の小糸地獄に湧く酸性・含鉄・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩泉。なめらかでやわらかな湯は、日によって湯の色が白く濁ることもあるそうです。

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